長岡京の「水」

地下水の今vol.2

しかし、府営水道導入の2000年以降、段階的に府営水のブレンド率が増やされて、
現在では私たちの飲む水はおおむね50:50(地下水:府営水)のブレンド率となっています。
4か所あった地下水の浄水場も1か所に統廃合され、20本以上が稼働していた井戸も、現在では6本しか稼働していません。

市の水道事業の稼働井戸の本数の推移

「地下水を永久に守るため」といって府営水道を導入したのに、府営水道の負担が大きいために、
地下水くみ上げにかかるコストの削減に迫られるようになっているのです。

いま、地下水位は大幅に上昇しています。

地下水位の変化

この原因は、府営水道導入で市水道局もくみ上げを減らしていることや、
市内の事業所の地下水くみ上げ量も生産構造の変化等により
ピーク時の約3割くらいに減少していることが考えられます。
雨水などが地中にしみこむ浸透量よりも、地下水のくみ上げ量の方が少なければ、地下水位は上がっていきます。

市内事業所の地下水くみ上げ量の推移

市の定めた「安全揚水量」(地盤沈下をおこさないくみ上げ量)は3万トン/日ですが、
現在は水道分、事業所分合わせて市全体で2万トン弱/日しかくみ上げておらず、
もっと地下水を使っても大丈夫といえます。

この点からも、過大な府営水道は見直して、地下水を優先した水道事業に転換していくべきです。

全国では、地下水をずっと使いつづけてゆくために、明確な目標をもって、
植林や節水運動に市をあげてとりくんでいるところもあります。

地下水の恵みを市民みんなで守る長岡京市を、ごいっしょにつくりましょう。